内面も含めた美容の追求を始めた過程で野菜ソムリエと出会いました

シニア野菜ソムリエ 中村慧子さん

━━━シニア野菜ソムリエ」といえば野菜のプロフェッショナルですが、やはりもともと野菜が好きだったんですか?

  • _R5A9482 中村慧子.jpg野菜を食べるのは好きですが、特別「野菜が大好き」ということではありません(笑)。大学生でひとり暮らしを始めた時も野菜を買って料理するのが面倒で、あまり野菜を摂っていなかった時期もあるくらいですから、━━━もともと野菜に思い入れがあったわけではないのに、野菜ソムリエを目指した理由は?子どもの頃から「美とは何か」をすごく気にしていて、自分も美しくなりたいという願望を持っていたんです。それで見た目の美を求めて女優業を始めたのですが、いろいろな女優さんにお会いすると所作も含めて美しいと感じる方ほど周囲に気を配っていて、せかせかして美を作ってないんですよね。その姿を見て本当の美しさには内面の美が必要なんだなと感じ、内面も含めた美容の追求を始めた過程で野菜ソムリエと出会いました。━━「美容」はとても幅広い分野と思いますが、なぜ野菜ソムリエだったのでしょう?女優をやりながら、私は演技ではなくて「美」が好きなんだ、これからは美容の仕事をしたいと思った時に、美容にまつわる資格を探したんです。当時、野菜ソムリエの存在は知らなかったのですが、知人から、野菜ソムリエが向いてそう、イメージに合ってるよと言われたのがきっかけで、すぐに調べて次の日に申し込みました。じっくり考えてから行動するタイプではなくて、走りながら考える癖があるんですよね(笑)。

「美」の道を追求する野菜ソムリエ

―野菜ソムリエの勉強を始めてみて、どう感じましたか?

  • 野菜ソムリエの資格にはジュニア野菜ソムリエ、野菜ソムリエ、シニア野菜ソムリエの3段階あります。私は24歳の時にジュニアの勉強を始めたのですが、協会が開催している講座で野菜ソムリエを仕事にしているたくさんの先輩に出会いました。先輩方は自分の成功体験をイチから十まで伝えて、みんなで頑張ることで業界全体の地位を上げていこうとすごく前向きでした。ポジティブな先輩方が美しく見えて、彼女たちのような女性になりたいと思って真剣に取り組み始めたんです。

_R5A9626.JPGインタビューの様子

―シニアソムリエになるまでにどれぐらいの時間がかかりましたか?

  • 勉強を始めてからシニアになるまで5、6年かかりましたね。シニアに関しては合格する
  • までに3回受験しました。シニアは自分のやりたい夢や目標を事業計画書にまで落とし込める人材を育てるプログラムで、事業計画書が最終試験の対象なんですけど、その事業が本当にやりたいのかとことん突き詰められます。なんとなく資格が欲しいと思っているうちは受からないんですよね。

―資格取得に5、6年は長いですね!途中で挫折しそうになりませんでしたか?

  • シニアソムリエの2回目の試験で落ちて、もう諦めようと思って写真の学校・東京写真学園に入りました。本気でカメラマンを目指して機材も揃え、東京写真学園のプロコースを出てから写真家の森山大道さん、吉永マサユキさんが主催しているresist写真塾にも1年通ったんですが、最終的に野菜ソムリエに戻ったのはある一言がきっかけでした。吉永さんの「逃げない自分を経験すれば、過去の自分が後押ししてくれる。逃げたことは自分が覚えているから。」という言葉を聞いて、私が逃げたのはシニアの試験だなと気づいて3回目の受験をしたんです。

―3回目の試験ではどのような事業計画を提出したんですか?

  • _R5A9565.JPG今振り返ると、資格の取得を諦めようと思った時期は、野菜ソムリエが約5万人いる中でなんとか自分の個性を見つけようとしてスランプに陥っていました。でも2年間、写真を学んだことで「野菜の魅力を写真で伝えます」と素直に書くことができました。当時、私が知る限りでは、野菜ソムリエで本格的に写真を撮ることのできる人はいませんでしたし、写真業界にも野菜ソムリエはいなかったので、どちらの業界でも活かすことができると思ったんです。その事業計画書で合格しました。

―写真を学んだことは、野菜ソムリエの仕事に活きていますか?

  • カメラを勉強したことで、人の良いところが見えやすくなりました。写真を撮る時って、対象の魅力やきれいな瞬間を見つけてシャッターを押すと思うんですけど、例えば人と出会った時にも良いところを探すようになったんです。野菜ソムリエは、例えばトマトがあったら、いろんな人に「そのトマトを食べたい!」と思ってもらうようにそのトマトの魅力を伝えるのが仕事なので、写真と共通するものがありますよね。

―野菜ソムリエとしてのこだわりを教えてください。

  • 野菜は「美」のひとつの重要な要素ですが、野菜だけではキレイになれないと思っているので、いつも野菜に偏り過ぎない話をすることを心がけています。例えば、肌の潤いには何が必要ですかと聞かれたなら、ゴマ油、オリーブオイルなど良質の油を摂ることも一つですし、化粧品としてのオイルを取り入れることも大切です、と話します。講座では野菜の話をベースにしてメイクの仕方、スキンケア、立ち振る舞い、話し方といったこれまで私が美について学んできたことをまんべんなく入れていこうと考えています。